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本人確認が嫌で選挙に行かなかった僕が選挙に行くようになった理由

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僕は20歳になって初めての選挙に行った後、戸籍訂正をした31歳まで選挙に行きませんでした。
とても非国民というか自分の住んでいる社会について何も考えて無い人間でした。

ずしょー
ずしょー
こんな話をするのは結構恥ずかしいですが、自分の失敗も記しておきます。

初めての投票の時、僕はまだホルモン注射等はしてなくて名前も変えてない状態でした。

本人確認の時に受付の人が、僕を見ながらあれは男か女かという話をしてました。
若い男性は僕を男だと予想していて、年配の女性は僕を女だと予想してました。
そして入場券を見て驚いたリアクションをしてました。

一応、僕に聞こえないように小声で話してはいましたが気にしまくってるお年頃だったので、必要以上に地獄耳な僕にはバッチリ聞こえてました。

その経験からもう選挙に行かない事に決めました。
それくらいショックではあったんだと思います。
自分が気にしている事を他人に言われる事のショックはやっぱり大きいです。
特にめちゃくちゃ悩んでいる時期には。

こういう経験をしたくないので病院にもあまり行きたくないし本人確認は嫌いでした。
だからこそ入場券に性別欄が無くなったのはとてもありがたくて感謝しかないです。

でも、今になって思うのはあまりにも幼稚な行動じゃないかってことです。
ぶっちゃけて言うと、言い訳にしてよく分からない政治に向き合うことを逃げていた部分も大いにあります。
自分が生きる社会を決める大切な選挙に参加しないとは恐ろしい事ですよね。

そしていざ戸籍も望みのものを手に入れて選挙に参加する事にした時、どうしたら良いか分からなくなってしまいました。
何を見てどう判断したら良いのか。
選挙には参加しないんだから考えても無駄と言って何も学んで来なかった自分。
そんな自分が誰にも聞けない、いい歳のオッサンになってしまった事に気づいて絶望しました。
今まで逃げていたツケはかなり大きくなっていました。

社会についてどう考えたら良いのだろう。

あまりにも大き過ぎて狼狽えました。
どこから手をつけたら良いのか。
難しい話に向き合いたくないし。
かなり絶望しながら考えてました。

でも気づいたんです。
入場券に性別欄が無くなることの意義のデカさを知っているじゃないかって。
特例法やガイドラインが制定された恩恵を受けている当事者だからこそ、そうなった社会について考えれるじゃないか。

今まで社会の恩恵を受けまくって、それに対してとても有り難みを感じているじゃないか。
そういう所から考えていって少しずつ広げていけば良いじゃないかって。

ちょっとおかしな話ではありますが、その時僕は社会に生きているんだと実感しました。

だから今は必ず選挙に行ってます。
戸籍を手に入れた今ではあまり関係なくなってしまってますが、性別欄が無くなったことに感謝するのであればそれをどんどん利用して必要性をアピールしていいった方が良いですし。
性別欄無くしても投票率が上がらなければ、それは必要ない事なんじゃないかって判断されてしまうかもしれないですし。

それにLGBT法案をはじめとする不穏な動きにはかなり危機感を持っているので。
分からないなりに情報を得ながら自分で考えて投票してます。

何が言いたいかって言うと、可哀想な僕の体験っていうのではなく、言い訳にして選挙に行かないということはあり得ないってことです。
自分で決めた事に対して後悔することはあまりないのですが、この事に関しては本当にもったいないことをしてきたと反省してます。
逃げ出して権利を放棄するなんて。
あまりにも幼過ぎる行動でした。

今は本人確認のハードルもだいぶ下がっているので僕みたいに逃げ出さずに自分の意思はきちんと表明しすることをお勧めします。
分からないなりに自分で情報を得て考えることは必ず自分のプラスになるので。

僕みたいに幼稚な考えで10年を無駄にするのは絶対お勧めしないです。
決めるのは自分ですけどね。

おこがましくてすみません。

ABOUT ME
ずしょー
国内で性転換手術を受けたけど基本的にオープンに生きてます。当事者の代弁者でも代表でもなく"一サンプル"として発信してます。

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