ここでいう治療はホルモン療法や手術を指します。
これらは一度始めると元に戻せない、不可逆的なものです。
陰茎形成術まで受けた僕が治療をお勧めすることはありません。
そう言うと大抵驚かれます。
治療を受けられて困ることでもあるの?
そんなことさえ言われてしまいます。
他の人が治療を受けて僕が困ることは何もないですし、「自分のことは自分で考える」というのが大前提なので自分以外の人に対しては特に何も思ってないです。
「よし、経験者が勧めるからやろう!」ってなりますか?
僕はその気持ちがよく分からないんですよね。
「この人にとって満足できるものだったんだな」としか思わないんですよ。
当事者だからといって同じではないし、「では僕はどうだろう?」をまず考えるので。
医者に勧められたとしても、それが理由で僕は受けません。
僕にとって、病院は「僕が考えて決めるための情報提供をしてもらう所」だと思っているので。
診断が降りたら次は治療を段階的に受けていくのが当然という「思考停止的な」、なんかクエストみたいな感じで進めていくのは違うんじゃない?と思ってしまうんですよね。
(あくまでも僕が思うだけでその人が決めることです)
・自分にとって何が必要なのか
・人生の中で優先度はどのくらいの位置なのか
・失敗した時はどうなのか
こういったことは自分で考えるしかありません。
「人に決めてもらった」「人に勧めてもらったから」では、「こんなはずでは」と思いたくなるような想定外のことが起きた時に気持ちを納得させることが難しいと思うからです。
特に手術は100%のものではないですし。
そして、治療は受けても「マシになる」くらいのもので、治るものではないです。
「マシになる」がどれだけ必要な事なのか、それは本人にしか分かりません。
だからといって「治療をしない方が良い」と言うこともありません。
何度も繰り返しますが、本人が決める事です。
もちろん「治療を検討していて参考までに話を聞きたい」という方には積極的に経験したことを話しますし、情報も提供します。
「僕が自分から積極的に治療を勧めることはない」というだけです。
おこがましくてすみません。