ここでいう治療はホルモン療法や手術を指します。
これらは一度始めると元に戻せない、不可逆的なものです。
陰茎形成術まで受けた僕が治療をお勧めすることはありません。
そう言うと大抵驚かれます。
治療を受けられて困ることでもあるの?
そんな事さえ言われてしまいます。
他の人が治療を受けて僕が困ることは何もないですし、「自分のことは自分で考える」というのが大前提なので自分以外の人に対しては特に何も思ってないです。
そう伝えてもご納得いただけないことがあるので今回は大きく3つに分けてお伝えします。
動画でも顔出しで公開しているので、ご興味のある方はこちらもどうぞ
僕の発信で大前提となることが2つあります。
1つは「自分のことは自分で考えましょう」ということ。
当たり前ですが、僕は僕の答えしか分からないです。
あなたの答えはあなたにしか分からない、この当たり前のことをちゃんと発信していきたいです。
2つ目は1つ目に繋がるんですが、「僕の発信が治療をすることへのプレッシャーや性に対する決めつけになってはならない」ということ。
手術までした僕が言うからこうなんだって勘違いはしないでほしいです。僕はあくまでも1サンプルです。
特にこの2つは理解してほしいのでまず伝えさせてもらいます。
陰茎形成術まで受けた僕が治療を勧めない理由は3つあります。
- 自分のことは自分で決めるものだから
- 治療の有無に関わらず自分がそう思うならそうであるから
- 苦しい事も多い治療を安易に勧めるなんて僕にはできないから
どれも僕にとっては当然のことなのですが、それぞれ1つずつ解説していきますね。
陰茎形成術まで受けた僕が治療を勧めない理由
自分のことは自分で決めるものだから
あくまでも「僕の場合は治療が必要だった」という話で、僕以外の人にこれが当てはまるわけではないからです。
心も体もグラデーション。
何がどこまで必要かは人によります。
環境や考えの違う僕以外の人に僕が必要なことが全て当てはまるわけがなく、当事者だろうとそうじゃなかろうと「自分の事は自分で考えて決めていく事」って当たり前ですよね。
友達や家族、親ですら自分と違う人間なんだから、当事者同士で「あるある」はあっても「必ずこうである」というものは 無いです。
僕の発信は「あくまでも僕の場合は」という一例としての発信です。
僕がそうだから皆そうだという事はないので、こんなサンプルもいるんだという感じで気楽に見ていただけたらと思います。
そして、ぜひ自分の意見というものを持ってほしいです。
この人はこういう意見だけど自分はこうだ、それが違っても同じでも何でも良い。
むしろ違うのが当たり前だしそれが面白いと僕は思います。
自分を納得させられるのは自分です。
治療の有無に関わらず自分がそう思うならそうであるから
そもそも自分が男だと思うなら男だし、治療は関係ないと僕は思います。
男だと言うなら手術するもんだろとは全く思わないです。
心も体もグラデーションだし、必ずメリットとデメリットがあって、負担があって、周りにも影響を与えてしまうものなのだから治療を選ばないのも当然のことなんですよね。
もちろん、それを社会で全て受け入れてもらうというのは違って、社会は自分と自分以外の人たちの事を合わせて考えていくものなので、リスクを排除しながら折り合いをつけていく必要があります。
全て受け入れてもらうことが自分が男である証明にはなりません。
ただ、聞かれる機会が減ったり選択肢が増えたり等、葛藤が減る方向にいくのは大賛成です。
少し話がそれましたが、僕は物心ついた時から今まで一度も自分を女だと思ったことがありません。
もちろん、戸籍上だとか体が女であるということは理解していても、心から自分が女だと思ったことはありません。(これは独特なものだと思うので理解できなくて大丈夫です)
だからこそ僕の中では治療前も治療後もずっと男で変わりないんですよね。
手術した瞬間から「男だ!」ってなるわけではないです。
すっと一貫して男です。
僕の周りには治療をしている人もいれば治療をしていない人もいます。
どちらも僕にとっては当たり前のことです。
繰り返しますが、心も体もグラデーションだし、必ずメリットとデメリットがあって、負担があって、周りにも影響を与えてしまうものなのだから治療を選ばないのも当然のこと。
しなくて良いならしない方が良いです。
苦しい事も多い治療を安易に勧めるなんて僕にはできないから
僕は手術をして満足していますが、あくまでも「僕は」という話で、僕以外の人にやった方が良いと勧める事は絶対にないです。
思ったようにいかなかったり、思いがけない事が起きたりした時に、覚悟がなければ「こんなはずでは」と悩むのはスゴく苦しいと思います。
メリット・デメリット、想像以上の負担があるかもしれない、将来的に今よりもっと良い方法が出てくるかもしれない、必要がなくなるかもしれない、全てを考慮した上で「今自分で選んだ」という事実があれば何かあった時に納得しやすいと思います。
僕は後悔したことは全くないけれど、痛かったり苦しかったり、周りに迷惑をかけたりしたことはめちゃくちゃあります。
だからこそ、そんな事人に勧められるわけがないんです。
自分のことは自分で
以上が、陰茎形成術まで受けた僕が治療を勧めない理由になります。
自分のことは自分で判断するものなので余計なお世話なんですよね。
僕はこれからも色々なことを発信しようと思ってますが、もちろんそこに治療も含まれます。
それが治療をすること・しないことへのプレッシャーや性に対する決めつけになってほしくないんです。
だからこの発信をさせてもらいました。
自分のことは自分で。
おこがましくてすみません。